9.12〜10.3
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★9月12日
今朝9時前、デイサービスー・さっちゃん家からお迎えが。アレ? 月曜日はデイサービス・和みのときの日。オレは大混乱。というのも、今日で9日間、和ちゃんはウンコを出していない。だけど、♪プー♪とオナラが出始めた。これは、そろそろウンコ溜まって出しますよ、という予報だ。
で、オナラを聞いたときにはビンゴとほくそ笑んだ。今日、和みのときで浣腸してもらう予定にしていたから。ところが、さっちゃん家から。和みのときに聞いても、今日は以前からさっちゃん家へとのことになっているとのこと。オレが忘れてしまっていたらしい。和みのときからの9月のカレンダーにも、行くことを指す丸印がない。オレの記憶違い。
愕然。早々に摘便の用意を玄関付近に。今晩になるか明日になるか? また二汗三汗流さないといけない。キツイ!! 硬いのでありますように。

★9月13日
和ちゃん、今朝もウンコチビチビの気配なし。金曜日にはデイサービス・和みのときで浣腸を、などと横着を考えてしまうけれど、やはりオレは掘ってやらないといけないかもしれない。今日で10日間出てないことになるから。ただ、前回は出血もしたし、どうしたものか悩む。もっとも、今朝も♪プースー♪とオナラを連発していたから今晩あたり? 今日は、まだ暑いなあ!?
ところで、この木曜日に要介護5への再審査を行う。もう、本当に自力で起きあがって転倒などは考えられなくなっているから、オレも余裕でウンコができる。ただ、これは悲しい現実。訪問看護など、これからの新たな対策を視野に入れないといけないのかもしれない。
ここまで踏ん張ってこれた。なんとかなるだろう。なんとかしなければ。
しかし、百足に咬まれた左フクラハギが腫れて痛い。

★9月14日
今朝も入れ歯を外すとき、填めるときに人差し指を力一杯に噛まれた。まだまだ元気な証拠と考えたいけれど、朝からこれでは腹も立つ。そろそろ指サックを探そうかな? でも、今朝もデイサービス・さっちゃん家へ向かってくれた。腹も立つけれど、オレの心も痛む。
頑張らない介護、という声が謳歌し始めているけれど、“頑張らなければならない介護”もあるんだよなあ。

★9月15日
今朝はなんだか冷えたなあ! 一級河川沿いに我が家はある。岡山市中心部で計測する気温よりは低いから、やはり20度前後だったか? いろいろと気配りが必要になる。また、秋物着の安いのを探しに走るしかないか?
さてと。今夕は和ちゃん担当ケアマネジャーの長谷川さん(名前は以前からアップしているので、“Hさん”などとはしない)が、要介護度再申請のための調査に訪れる。行政から来るものとばかり信じていたから、介護度が上がらなかったとしてもケンカはできない。正直、長谷川さんには多大な借りがある。こんなことを書くとオレらしくないようだけれど、長谷川さんには和ちゃん件で感謝ばかり。とてもケンカする気にもならないし、そんなオトコにもなりたくない。
もし行政から来たとして、要介護度が4〜5に上がらなかったら、なぜなのか? 専門にしている介護福祉関係の大学教授まで選抜していたのに。
もっとも、これは審査会で判断されるわけだから、そことケンカすることになることもありえる。とにかく、長谷川さんには迷惑をかけたくない。

★9月16日
和ちゃん、オレに抱きかかえられながらデイサービス・和みのときのお迎えの車へ。もう、完璧に自力歩行は無理になった。厳しい現実が次から次へと襲いかかってくる。鬼畜アルツハイマー。
燕下も難しくなり、昨夕より“とろみ”を出す粉を朝夕の食事時のお茶などに使用するようにした。ただ、噛む力はまだまだスコブル残存しており、良く噛んで食べることができる。オレの指も千切らんばかりに噛む。
さて、昨夕は長谷川さん来訪。詳細は昨日書いているので省く。あとは審査会がどう判断するかだ。長谷川さんはスコブル優しく和ちゃんに接してくれた。和ちゃん、と親しみを込めて呼んでくれる数少ない人でもある。和ちゃんは和ちゃんで、もう野田さんではないような気がしてならない。ある意味で、悪徳建築屋が行うようなリニューアルをしてしまったのだ。

★9月17日
明日は町内総出の草刈りの日。出られないので免除してもらいに。いつも快く承諾してくれるのだけれど、少々肩身が狭い。
しかし、秋めいてきた。夜中から早朝にかけての気配りがシンドイ。和ちゃんはスコーンとタオルケットを投げ飛ばして爆睡だから。ただ、もう自力で起きあがることが困難になっているから、夜中に起きて、どこかにぶつかる、という心配からは解放されたようだ。悲しいことでもあるけれど。

★9月18日
寒暖差が激しい。夜から早朝にかけて、和ちゃんにはタオルケット、厚地のタオルケット、毛布の三種類を被せたり剥いだりしているのだけれど、オレの方が頭痛がしだした。被せ過ぎると背中に発汗しているし。気疲ればかりだ。
もっとも、キャッチ、ア、コールドされるよりは良し。
そして、久々の摘便。なんとかやり遂げる。発汗度がまるで違う。ただ、やや緩めだったので指が泳ぎ、なかなか上手く掘れなかった。チビチビがその後も続き、パッド交換時、♪プスッ♪とやられ、ウンチの木っ端がオレの顔面へ。堪忍は無事長久の基。
その後、蚊取り線香で指先を火傷。氷で冷やしながら、和ちゃんの顔に氷を擦りつける。
「冷てえー!!」
こういう時、とっさの言葉は飛び出すみたいだ。ヤレヤレ。

★9月19日
朝は、やはり温かいモノが欲しくなってきたなあ! 和ちゃんの学校着も気配りが必要だし、いろいろ季節の変わり目というのは手間がかかる。アッチーのよりは良いけれど。まあ、なんとかこの夏も乗り越えられたって感じかな?
一日一日が日々勝負ですなあ。学校お出掛け鞄の中に、とろみを加えるネオハイトロミールを入れておくという仕事が一つ増えた。



台風14号で貴美子宅に自主避難



★9月20日
“全国に170万人いる認知症の人たちの7割が自宅で暮らしている”
19日、朝日新聞の社説からだけれど、オレはエッ?? 疑問符。そんなアホな! とはいえ、ジックリ考えると、老健、グループホーム、病院等々、ここは在宅の範疇なんですね。
やはり、数字からだけでは現実把握は無理だと確信した敬老の日でした。
そして20日夕方、こんな会話が?
「野田和子。あなたは和ちゃん。私は?」
「あなたは、ウウウウーーーー」
小さな声で“あなたは”が出た。これは、私の問い掛けに反応したのだと信じたい。オレは確信している。だから抱きしめて頬にキツーイやつを一発。チューと。

★9月21日
今日は、和ちゃんの降圧剤・アムロジンを受け取りに林病院へ。なんだかんだと、いろいろやることがある。そして、一日というより、オレだけのことを考えていられる時間があっという間に過ぎ去る。もっとも、和ちゃんの件でウロウロしてきたのだけれど今日も。
疲れた。
とかなんとか言っているうちに和ちゃんが帰宅して夕食を食べて、二人で遊んでいるときだった。和ちゃんは壁の前に座っていたのだけれど、両手を壁に当てたと思ったら、壁を掴みにして立ち上がり、ヨロヨロと前のめりで崩れ落ちそうに歩き始めた。
ダッシュ!! 和ちゃんの手を掴み事なきに終えた。しかし、立とうとすることへの知恵は残存している。まるっきり立てないと安心できないことも改めて確認。オレが側を離れるときは、部屋のど真ん中に座らせておかないとダメだな、こりゃあ!?

★9月22日
和ちゃん、昨夜は久々に何度か起きだし、やはりオシッコだった。ただ、起きようにも身体が立たないのでゴソゴソ。ともかく、オシッコはシッカリ出るのは良いことだ。オレは疲れるけれど。
今、“正々堂々がんばらない介護(野原すみれ)”を読み始めている。
と書いて終わりにするはずが、和ちゃんはデイサービス・さっちゃん家でモンキーバナナ大を2本と少しのウンコをカッポジッテもらったとのこと。ただ、直腸を確認するとまだ残っているので掘り出した。かなり出たことになる。涼しくなって摘便も汗をかかなくなった。といっても一汗はかくけれど。和ちゃんもおとなしくしてくれヨッシャヨッシャ!!

★9月23日
昨夜は、和ちゃんにメリヤスのシャツを着せて寝させた。メリヤス地を着せたのは久々だ。季節の変わり目は毎晩、気を使う。寒い、暑いの言葉が出ないから、背中の発汗具合で判断している。
しかし、もうじき10月。またインフルエンザ予防接種の時期が来る。季節を感じるのが予防接種とは、介護生活にドップリ浸かってしまったからだろう。盆も正月ももないし、お供えもない。生きてる人間をサポートするので精一杯だ。

★9月24日
和ちゃんは今朝もデイサービス・さっちゃん家へ。今週は月曜と金曜が祝日ということでデイサービス・和みのときはお休み。こういう時、二つに通わせているということの本領発揮。
ただ、そろそろさっちゃん家一本に絞り込まないといけない必要に迫られている。来年度介護保険改悪で、民間デイサービスは小規模多機能居宅サービス? だったかな? これに組み込まれ二つは通えなくなるシステムとは早くから聞いていた。まだ、骨格は発表されていないけれど、たぶん、そうなるのだろう。だから、さっちゃん家に空きがある間に移行しないといけない。
とはいえ、年末はさっちゃん家が休み。和みのときは大晦日まで。ここが肝腎。それに、年末30日は和ちゃん生誕の日。この日は和みのときで祝ってもらっている。今年初め、もしかしたらこの年末は和ちゃんの調子から無理(デイサービスに通えるかどうか? という意味で)かな? と考えていたけれど、なんとか持ちこたえそうだ。持ち超えさせてやらないといけない。
多くの人から言われるけれど、和ちゃんが逝ったら、オレは当分の間フリーズするらしい。フリーズは徒歩での四国遍路を終了してからにして欲しいけれど、そんな事を考える前に目前と戦わなければ。日々、トーナメント戦の気持ちが必要だ。
オレの場合、“踏ん張らねばならない介護”だから。

★9月25日
25日の午前9時35分。和ちゃんはオレのそばで体育座り。オレが和ちゃんを見ると、ケケケと笑う。その和ちゃん。今、冬物のジャンパーを着ている。そろそろ脱がそうかと思っているのだけれど、なんだか肌寒い風が開けた窓から入ってくる。
オレはカフェラテを飲みながらパソコンに向かっている。和ちゃんにも温かいモノが、と思いながらも、とろみを加えてコーヒーが美味いのか? 近々にオレが試してみないといけない。
和ちゃん。今日に入って1リットルのオシッコ放出。ただ、最近はオレも良く眠ることができ、身体が去年の残暑の頃と比較すると断然に軽い。というのも、和ちゃんが自力で起立できなくなったから、夜中、和ちゃんの転倒を気にする必要がなくなった。悲しい現実だけど、いっときの休息のような気もする。これから、まだまだ険しい道のりが待っているはず。そう簡単に終わりはしないだろうし、終わらせはしない。
矛盾ばかりだけれど、和ちゃんの笑顔はまだまだたくさん残存している。腹の立つことばかりで嫌になることも多い日々だけれど、過去の人生で一番深く関わったオンナが和ちゃんだから。キャー!!
さて、遊んでやろう。



和ちゃんと一緒に国勢調査票



★9月26日
今朝は冷えた。とうとう、和ちゃんには布団を掛けた。そして、デイサービス・和みのときへ。
で、今日、“RuRuの家”というHPにリンクを張った。とにかく凄まじい。絶対スゴイ!!

★9月27日
やはり、四季というのはキッチリと変わり来るもんだと改めて実感させられる今日この頃であります、ハイ。温かい飲み物が恋しくカフェラテを飲んでからパソコンに向かっているのだけれど、今さっき和ちゃんをデイサービス・さっちゃん家に送り出したら軽く汗をかき背後から扇風機の冷ややかな風。真夏は、生ぬるい風だったのに。
温かいオンナのヌクモリというのは、どんなのだったか? 忘れた。これは実に悲しく哀しい。世間では男盛りといわれる年齢なのに。もしかして、和ちゃんのオシッコとウンチの香りが、最後のオンナのヌクモリか? 出したては暖かいけれど、オシッコなんかも直ぐに冷えて悪臭を放つからなあ! そんなニュアンスを持つオンナもいたなあ。過去を振り返ると、オレは熱く惚れられるけれど、冷酷に捨てられる。時間差はあるけれど、同様のパターンの繰り返しだったように思う。なんで? どう考え検証しても、なんで? オトコマエというのは、あくまでオトコマエであって可愛くないのかもしれないなあ!?
アホばかりを書いていられない。着せるモノに苦労する。今朝はお迎えの所長さんから“着すぎ”を指摘された。去年はどんなだったか? ただ、頭から被せて着せるのが苦労になった。頭から被せようとすると和ちゃんが怒るのだ。トレーナーは何枚もあるのに。だから前あきのモノが楽でよく、どうも横着になってしまう。今日はダイエーでも行って、少し散策してみよう。

★9月28日
岡山市は午前9時の気温が21.3度。過ごしやすくなった。とはいえ、風邪を引きやすくもある。和ちゃんにトレーナーを着せてデイサービス・さっちゃん家へ向かわせた。昨夜、和ちゃんは眠りが浅く、オシッコを出したあと起きだそうとした。こういうときはオシッコを出したあとなのだ。キッチリ出していた。和ちゃんは眠らないとオレも眠れない。眠い!!
昨夕、岡山市立市民病院のある医師から、院内の勉強会? で話して欲しいとの依頼。市民病院は、オレが親父を介護しながら10ヶ月間泊まり込んでいたいた病院。介護ライター・野田明宏、発生の地。
しかし、山口県と広島県を含め、これから4回の講演が待っていることになる。

★9月29日
今朝、つい今さっきデイサービス・さっちゃん家へ和ちゃんを無事に送り出した。無事? というほどのことでもないけれど、今朝は摘便した。このところ頻繁にウンコが顔を出す。
今朝の6時過ぎ。尿採りパッド交換時、肛門を少し開いてみるとウンコのお姿が。硬そう。ヨッシャ!! ということで掘った。出る出る。両手イッパイは軽くでた。和ちゃんも比較的おとなしく、そんなに汗をかくこともなくやり遂げた。ただ、その後、直ぐにに朝食だから矛盾も感じる。
出して入れる。
肛門から出してやって、口から入れてやる。
あまり深く考えないようにしなければならない。昨夜は和ちゃん、爆睡。キッチリと一昨夜との帳尻が合う。

★9月30日
今日、これは29日の午後7時半に書いているのだけれど、広島県呉市での講演案内のチラシが郵送されてきた。なかなか良い。チラチラとチラシ(これはシャレの対象外?)流し見て封筒に納めようとしたらアレ??
アチャー! 入場料1000円となっている。当日券は1200円。中国新聞社と呉市教育委員会が後援にもなっている。
オレは過去、オレ個人の講演とかパネラーで、たぶん150回以上は他人様の前で話してきたけれど、オレの講演が有料というのは初めての経験。エライコッチャ、ホンマにホンマ!! もう、これはライブの世界ですな。
ところで、つい最近、ある女性と会った。密会? といえばそうかもしれない。貴重な情報を教えてもらったのだから。あるGHでは、ホームヘルパー2級を取得したばかりの女性(以前に介護経験なし)が、夜勤一人で8人の利用者を管理をしているとのこと。もっと恐い話しはここに記せない。守秘義務がある。
和ちゃん。デイサービスから帰宅し、眠るまでにたくさん笑った。オレの心は穏やかだ。

★10月1日
和ちゃん。昨夜は猛爆睡。オレもそれに引っ張られてか? 眠りが深かった。身体が、やはり幾分は軽い。山陽新聞の原稿を書き終え、この日記を書いているのだけれど、温かいコーヒーが美味い。インスタントだけど、日本のインスタントはバッチリ美味い。もっとも、どんな味が美味いのか? よく分からないオレだけど。
アーアと。午後には山陽新聞連載担当氏が我が家に来る。少し横になろう。

★10月2日
日曜日。ズーーート和ちゃんと一緒。だから日記も休もうかと思っていたのだけれど、事件が?
と書くと大袈裟なのだが、オレと和ちゃんが一緒にゴロンと横になってラジオを聞いていた。和ちゃんはどうか知らない。で、午後12時に尿採りパッドを交換した後の午後3時40分過ぎ。和ちゃんが一言。
「お便所」
早々に立たせてパッドを覗くと、ホンワカと生暖かい空気が飛んでくる。出したてホヤホヤ。200CC出ていた。これはスゴイ出来事だ。
こういう時、オレは介護している喜びのようなモノを感じる。和ちゃん。まだまだピントが合っている箇所もある。素晴らしい!!

★10月3日
このところ気候も良く、眠りやすいのか和ちゃんの爆睡は連夜。もっとも、オレがタオルケットに始まり、毛布から毛布二枚掛けへ。そして布団と被せ直していることもあるけれど。他にも手練手管の試行錯誤。風邪を引くならオレが先だと思う。
で、穏やかな日々ではあるのだけれど、昨日朝、体温を計ろうとしたら電子体温計を“キィー”と叫びながら壁に投げつけた。壊れたら、また1万円弱の出費。カチン。久々に頭をはたいてしまった。
とはいえ、昨日は笑顔満開の和ちゃんだった。長い一日の日曜日だけれど、笑顔が多いと疲れも少しだけ緩和される。だけど、今日は寝てよう。