空白2 9.8〜10.7
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日記TOPへgo! ★9月8日 和ちゃん、今朝も素晴らしく太長いウンコを放つ。いつものことだが、このウンコにオレは感嘆する。よくこんな巨大なモノが出てくるものだ。 今日は和ちゃんデイサービスはお休み。一日、楽しくできるかな? ★9月10日 一昨日の9月8日、ドカーンと素晴らしいウンコを放ったと安心していたら、昼食後にヨーグルトを食べさせたせいか? オシッコと一緒に下利便。それは良いのだけれど、拭き拭きしないでパンツを履こうとするから参る。この時は下利便をしているという自覚がなかったようだけど、最近はオシッコの後にフキフキしないことが多くなった。 で、今日。和ちゃんはデイサービス・和みのときへ。今朝は冷えたので薄いセーターを着せて出した。しかし元気だ。オレは今、コープから帰宅してこれを打っているけど、後は煎餅布団で横になって一日が終わり。もとい。和ちゃんを待つだけ。 嗚呼!! 哀れ中年男。 ★9月11日 今朝、親指大ほどのウンコを放出。もちろん和ちゃん。しかし、これだけ出すのに15分間。今夕、リンゴジュース攻撃で勝負しよう。いくら気張り踏ん張っても固すぎて出ないのだから。固すぎて、後始末しても便がペーパーに付着しない。スコーンと切れている。切れ味抜群。緩すぎるのも難儀だけれど。 デイサービス・ゆう倶楽部出陣前、調子が良くないと言うのでチェック。血圧130−71。脈拍70。体温36.6度。送迎車には元気に乗り込んだ。 ★9月12日 今日は日曜日。和ちゃんはデイサービスお休み。今。コープから一緒に帰宅したばかり。しかし、コープへの往復路にある田んぼ道を和ちゃんと一緒に歩くのも3年目。まだ青いけれど、稲がしっかり頭を垂れはじめている。 今のところオレは爆発していない。このままの調子が続けば良いのだけれど。 ★9月13日 和ちゃん、今朝もウンコを放出するも親指大2個。なかなか今回はしぶとい。あの“極太ドカーーンと一発”が出ない。 で、昨日一日一緒に過ごして、オレはほぼ平常心。少しオレを誉めてやろう。 さて、昨日一日の中で“面白いな”と思ったのは、オレが昔の癖で爪をかんでいると、今もたまに知らず知らずかんでいる時があるのだけれど、和ちゃんが一言。 「あんた。それ食べるモノ?」 真顔で聞いてくるから笑える。冷静に和ちゃんを観察していると、結構、面白いんだけれどネッ。 ★9月14日 “極太ドカーーンと一発”が出た。和ちゃん、なにやらソワソワしながらウンコを連呼。ウンコが言えていた。そしてトイレを入りスコーン。やれやれですわホンマ!! しかし、まだまだ蒸し暑い。和ちゃんはスコーンと放出したものの背中に汗。汗を拭いてやり、シャツもと考えたけど自然乾燥。こんくらいは許されるだろう。また一日が始まった。 ★9月15日 午前10時20分。岡山駅西口で、和ちゃんがお世話になっている林病院の林先生と待ち合わせ。以前、ショートステイを見学した“ひだまりの里病院”へ。 ★9月16日 和ちゃんと一日、一緒だった。しかし、怒鳴ることもなく平穏な一日。最近、暑さも和らいだせいかオレもイライラ感が減少しているのが分かる。 で、和ちゃんが転倒した。それも部屋の中で。ほんのわずか1ミリ程の段差で躓いた。ただ、倒れたところがオレの布団の上。ヤレヤレ。とはいえ和ちゃんは脚が伸びたまま、身体が直線状態で落ちていった。よく、あんな形で倒れるものだとビックリ!! するやら驚嘆。 ちょっと、足腰が弱ってきているのかもしれない。 ★9月18日 和ちゃん、今朝も元気にデイサービス・ゆう倶楽部へ。お迎えの車には一人、先人がおられ和ちゃんは丁寧に、 「おはようございます」 いつものことだけど、いつも感心してしまう。和ちゃんが素敵な人であることは間違いない。 で、なんだかこの二日ほどは、オシッコした後にちゃんと拭き拭きしているなあ。素晴らしい!! 明日は、またまた和ちゃんと一日を一緒に過ごす日だ。キツイナア!! ★9月19日 昨日、時事通信出版局より原稿が届いた。オレの日記“和ちゃんと一緒に!!”の最初1年が時事通信から出版されるのだ。手が入っているからもう一度読み返さないといけない。そして、所々にコラム的な文章も入れる必要がある。しかし、こうやって構成なり原稿がドカーンと届くと、いよいよだなと血湧き肉躍る。来年3月末を目標にしていたけれど、少し早まるかな? で、今日。和ちゃんとコープに行ってきたのだけれど、足腰が持たなくなった。帰宅後、血圧を測ると124−72。脈も76。脈は約2キロ近くを歩いたのだから。血圧良好。足腰のみの問題か? 次回からは、コープの手前にあるコンビニまでにしよう。 ★9月20日 和ちゃん。中5日でドカーンと一発、元気な極太長大ウンコを放出。いつも通り、ヨーグルト大とリンゴジュース攻撃で陥落させる。これもいつものことだけれどホッ!! そしてヤレヤレ。 で、昨夜は就寝前、といっても午後7時半頃だったけれど、和ちゃんに落ちつきがなかった。そしてテレビコードを引きちぎるようにするので、イライラしているところへそういう行動が重なり、オレは和ちゃんの頭をパチン。いやバッチン。和ちゃんがキイーーーーーイと発作のように怒った。 その後もいろいろあったのだけれど、和ちゃんは30分後には爆睡。オレはその寝顔を見ながら切なくなった。 そして今朝。罪滅ぼし? の意味もあり、朝6時から7時までオレの布団に二人で寝、手を繋いでいた。和ちゃんは昨夜のことなどすっかり忘れているのだけれどネッ。 でもなあ。オヤジを叩き、和ちゃんも叩き、それも弱者であるときに。 オレは壊れている。誰か修理してくれないだろうか? ★9月21日 昨日は敬老の日。デイサービス・さっちゃん家で和ちゃんは敬老の日を迎えたのだけれど、オレにも“来ない?”とここの親分である三木和江さんが誘ってくれたので出向いた。 敬老会ということで、グループホームの方ではかなりの利用者家族も訪ねてきていた。和ちゃんは赤飯と素晴らしい豪華料理を食べ、オレも食べた。さっちゃん家では、380円で昼食を食べさせてくれる。基本的に、オレにはどこでも無料で食事を提供してくれるのだけれど、ここは特別扱いなし。こんなことを書いて、親分は怒らないかなあ? でも、やはり何回か通ううちに職員方々とも打ち解けて話せるようになり、“さっちゃん家物語”を書ける自信はついた。今度はいつ、380円持参して食べに行こうかな? オレは、“名もなく・そこそこ・そこそこに”生きている人たちにとても興味がある。オレの場合は“名もなく・貧しく・そこそこに”だけれど。 てっとりばやく言えば、普通の人たちを書きたいのだ。でもでも、普通に生きるということは波瀾万丈ということでもあるのだら。 ★9月22日 ウンコ放出。最後はやや下痢気味の便。 ★9月25日 時事通信出版局から出版予定本の原稿執筆のため、なかなか日記まで手が回らなかった。まあ、書く気もしなかったのだけれど、和ちゃんはやはり、すこしづつアルツハイマーが悪化している。歯磨き、トイレの様子等々で判断できる。とにかく、トイレには必ず付き添う必要がある。夜、これはキツイ。 ふーむ? 本格的に文字通り、空白日記になりそうだ。 夕飯時、側にあった紙の切れ端を口にもっていっていた。新たな覚悟が必要かもしれない。 ★9月26日 昨夕6時50分から今朝5時まで、和ちゃん、トイレに起きることもなく猛爆睡。これだけ夜に眠ると、昼夜逆転はまだまだ先だろう。 ★9月27日 和ちゃんのウンコが今朝も出なかった。普段通りの手法で臨んでいるのだけれど、なかなか頑固だ。さて、和ちゃんをいろいろ観察していると興味深い事実が理解できた。無理に、というか本人の意思を無視してオシッコ誘導するとトイレで混乱する。ズボンも脱がずに座ったりするのだけれど、和ちゃん本人がオシッコしたいと思ったときにトイレに一緒に行くと、スムーズに事は運ぶ。トイレットペーパーでフキフキもする。まあ、紙の使用量が極端に少ないのでオレが適量を渡すけど。 しかし、この一連の流れは本能がさせているのだろうか? 面白い。 ★9月28日 昨日、デイサービスから帰宅早々、ウンコ小型爆弾放つ。ちょっと糞詰まり? ★9月30日 今朝、和ちゃんは久々にBIGな? 《スペルはOK?》 ウンコを放出。オレまで嬉しくなる超特大。汲み取り式だから落ちたときにドスン。オレと和ちゃん二人で大笑いした。 このウンコの写真をアップしたい気持ちを抑えるのが忍耐というもの。だけどだけど、和ちゃんのウンコ放出瞬時をアップしてしまうと、このHPはアダルトサイトになってしまうのでしょうか? そして御用? ウンコ大好きはマニアチックな世界に生きている人たちだろうけど、オレも和ちゃんの超極太長ウンコが出る瞬時は快感であり大好きだなあ!! しかし台風には参る。新たな雨漏りも出没し、なんだかなあ!? ★10月1日 いよいよ10月突入。今朝も和ちゃんと一悶着。和ちゃんは靴下を脱ぐ・履くが段々理解できなくなった。と思えば、オシッコをシッカリとフキフキしたり、歯磨きもクリアだったりする。 オレは和ちゃんに翻弄されっぱなしだ。 そして、昨夜から薄い掛け布団に代えた。神経ばかりを使う。 オレは思うけど、アルツハイマーの一人暮らしなんか、要介護3の段階に突入すると不可能じゃないの? だって、服の着替えだってできないし。数え上げれば切りがないから止めた。 ★10月2日 今朝も元気にデイサービス・ゆう倶楽部へと出陣。 で、和ちゃんの前歯が一本、歯槽膿漏? で崩落する寸前。この前歯が無くなると、入れ歯が填められなく恐れもあり、今度は歯医者通いか? 入れ歯本体にも割れ目が見えるし。 肉体的にも経済的にもオレはこんなの嫌だイヤだあーーん。 ★10月3日 とうとうイチローが大リーグ記録か!! 半端じゃねえなあ。 イチローが大記録を達成している頃、オレはデイサービス・さっちゃん家にお邪魔して、お年寄りや職員さんの子供と遊んでいた。いよいよ和ちゃんは来週月曜からレギュラーで行くことになってるし。 で、帰路。1時間に1本のバスを待っているとスコブルスコブル、ウンコを模様してきた。バスが予定時刻を過ぎてもなかなか来ない。周囲は長閑な田んぼと少しの家々。野グソしてやろうか真剣に迷っているとバスが。バスの中でも辛抱たまらん。そして駅に到着。いっぱい出ました。 しかし、和ちゃんじゃないけれど、こういう時は、その瞬時以外の対策しか思考できないことを改めて再確認。 ★10月4日 昨日はコープまで足を延ばした。気温が20度を下回っているせいか、帰宅して和ちゃんの背中を確認すると発汗していなかった。少し厚着させたけれど、季節は和ちゃんの発汗無しからも秋深くなっているのが実感できる。ただ和ちゃん。やはりコープまでの距離はキツイらしい。帰宅早々、万年床にゴロン。とはいえ2キロに少し足りない距離をノンストップだから、OK!! で、和ちゃんの前歯辺りをシッカリ懐中電灯で照らし確認すると、かなりガタガタボロボロ。今週中には連れて行ってやりたいのだけれど、近所の歯科医院のHPにアクセスしても詳細を把握できない。事前に電話確認してみよう。次から次ぎへと難問山積。 介護ライター名利などとほくそ笑んではいられない。書く気力が失せてしまうのだから。 そういえば、以前、取材した介護者が、アルツハイマーのお母さんの記録をビデオに収めていたなあ。あれはキッチリ、後々にどんなチンプンカン・トンチンカンな出来事があったか詳細に思い起こせるよなあ。でも、今のオレにはビデオは高嶺の花だし。考えるのやーめた。 オオッ!! いよいよ、デジカメ一眼レフが10万円以下で販売される。これをいかにして手に入れるかが先決だった。 そしてそして、結局、直ぐ近所といっても和ちゃんの足で10分少々の高原歯科医院に予約を入れた。和ちゃんが以前通っていた歯科医院が分からない。6日の午前9時半。アルツハイマーであることは伝えてある。ちゃんと事は運ぶかなあ? ★10月5日 今朝、朝食中、和ちゃんが、 「茶色のところへ行こうかなあ?」 ピーンときた。 「ウンコか?」 「ウン」 ウンコが口から出てこない和ちゃんは、それでもサインを出す。まだまだ全ては理解できないけれど、ウンコ放出ローテーションから想像するとピーンとくる。そして、大きいサツマイモのようなウンコをドスンと落とした。素晴らしく立派なモノであった。ウンコフキフキにもやりがいがあるというものだ。 ★10月6日 歯医者に行ってきた。想像したより和ちゃんの徒歩で時間がかかり、和ちゃんはどういうわけか、医院に着くなり転がり落ちるようにへたり込んだ。待合室には二人の患者さん。なにやらビックリ!! のご様子。オレはそんな視線には慣れたけど、やはりいろいろ気を使う。ヤレヤレ。 治療は予約時間通りに始まり、結局、ゆるゆるの入れ歯をキッチリはめ込めるようにしてもらったのと、入れ歯に割れ目があったのを補修してもらった。 本来ならば、前歯を抜いて入れ歯調整するらしいのだけれど、前歯を抜くと出血がかなりある人もいるらしく、降圧剤との関連からも今日は抜かないで応急処置だけしてもらった。噛み合わせを確認してもらうために来週水曜備に改めて診察。予約を入れた。前歯が自然に抜けてくれるとベストらしいのだけれど? 買い物をして、帰路はタクシー。治療費とタクシー代で1000円。安かった。ヤレヤレ。 しかし、なんだか、また台風襲来か? ★10月7日 このHPにアクセスしてくれている方々へ この“和ちゃんと一緒に!!”を書き始めて2年2ヶ月と少々。800日が経過しました。800日を和ちゃんの隣で寝、怒りに任しての暴力、失望と絶望、そして笑い。さらには愛おしさ等々、いろんな事がありました。まだまだ、とんでもない事が待ち受けているはずですが、なんだか私の緊張の糸が解れそうな気がしないでもないのです。 疲れています。 で、今日の空白日記を書いた後、当分、文字通りの空白とすることにしました。 シンドイのです。 ただ、今日のインターネット新聞社JANJANに掲載されている和ちゃんの寝顔を見て、私が先に玉砕してもいいような気持ちさえ湧き出てきたりもしています。 とはいえ、そうもいかず、10月は日記アップはありません。 しかし、この日記を書き始めた頃から考えると、JANJANで後追いながら連載(男一匹泣き笑い介護奮戦記)となり、中国新聞でも連載(アルツハイマーの母のそばで)が続いており、本年末には時事通信出版局よりこの日記が本として出版の運びともなりました。この本の初校が出るのが10月末から11月始め。それを勢いに再度、“和ちゃんと一緒に!!”をアップしようと予定しています。 では、その頃、またクリックしてみてください。 野田明宏 |