8月10日〜9月20日
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★8月10日
和ちゃんは昨夕、元気に帰宅した。いつものように、オレの顔を見てニコッ!! オレもやっぱ嬉しくなっりニコッ!! デイサービスー・ゆう倶楽部長浜の鹿村さんからの連絡帳では、和ちゃんにほとんど混乱はなかったようだ。
とはいえ和ちゃんは午後6時半に睡眠へ。オレも7時半には眠りについた。オレも昨晩は、かなり眠りが深かった。かなり、疲れている。夏バテなのですね。
日記は日々アップできないな。書く気にならないもん。

★8月12日
なんかヤッパ、この日記も飛び飛びになってきた。まあ、日記を毎日キッチリと記すという性格の持ち主では本来ないのだから致し方ない。
でも、今日はなにやら少し涼しい。昼食が美味しかった。最近は夏バテで、食欲もあまりなかったからなあ。こういう時は、和ちゃんがアルツハイマー病を基とするおかしな発言と理解していても臨界点に直ぐ達して怒ってしまうオレがいたるところで顔を出す。介護者が疲れてはいけない。
でも無理。介護だけやっていればいいわけではないのだから。
ところで和ちゃん。デイサービス・和みのときの料治さんにカットしてもらってワカメちゃん復活。オレは和ちゃんのワカメちゃんカットが好きだ。それに、3000円ほど得した気になれる。せこい?
さて、お盆休みで和ちゃんとは明日から3連戦。踏ん張ろう。

★8月13日
今日から和ちゃんは3連休。昨夜も伝えたのだけれど、今朝になると忘れてしまっている。なんでもかんでも忘れる。
ただ、忘れてくれて有り難いこともある。昨夜のことだった。
涼しくて、かなり深く眠りに入っていたオレの頭に物体が落ちてきた。和ちゃんが、布団のわずかな段差につまずいてオレの上に転んでしまったのだ。もちろん、オレは痛いし目が覚めてしまう。
「アホウ!! ホンマにクソアホウじゃのお。小便もちゃんと行けんのか? シッカリせえ。オメーがクソババア言われても仕方ねえで。ワシになんか恨みでもあるんか?」
この後もシッカリ厳しく叱った。隣にオレも寝ているとはいえ、ちゃんとトイレに行けるスペースはあるのだ。和ちゃんの目に少々の涙。
そして今朝。
「イテーのおホンマ頭が。誰かさんのお陰で?」
「どしたん? 薬でも飲んだら?」
オレに怒鳴られたことも忘れている。厳しい3連休になるのかなあ?
今は、入れ歯を外した顔で、オレの隣でヒヒヒヒとオレを見ながら笑っている。憎めない。

★8月14日
現在時、午前7時54分。7時の気温をある天気予報で確認すると20度を下回っていた。お盆に雨降りというのも珍しい。とはいえオレは、昨夜もよく眠れた。和ちゃんは相変わらずだ。
よく眠れると切れ痔の調子が良い。どんな因果関係があるのか承知しようもないけれど、切れない。だから出血しない。出血といってもトイレットペーパーに薄く滲んでるだけだけど、残存ウンコを拭くとき、その摩擦でイターイのだ。ヤッパ疲れているのかなあ? オレらしくないことを記してしまった。
さて和ちゃん。今朝は肌寒いので秋用の少し薄めのジャージを着せている。今、トランプを見ながら首を捻っている。和ちゃんは和ちゃんなりにいろいろ悩みも深いのだろう?
昨日、入浴後、スッポンポンで体重を計った。42キロ。和ちゃんに夏バテは今のところ無さそうだ。今日の入浴はお休みにしよう。買い物もオレ一人で行こう。
3連休の中日。なんとか楽しくやれそうだ?

★8月15日
午前10時。プラッツがこの一週間は1時間早く開店するので買い物から帰宅したばかり。和ちゃんの表情はさえない。まあ、さえないのには理由があるのだけれど。オレが今朝、歯磨きのとき怒鳴り上げたからだ。
和ちゃんの入れ歯は上下に一つづつ。上はかなり大きく、下は奥歯の一本をカバーしている。今朝は歯磨き後にポリデントで殺菌する予定だったので入れ歯を外させた。もっとも、入れ歯は毎朝夕磨くのでどちらにしても外すのだけれど。
下の入れ歯を外した後、まだ下の歯を外そうとしている。この歯は自分の歯だ。それを一生懸命に外すというか抜こうとしている。
「アホウ!! なにしょんなら。自分の歯が外せるわけがねえがな」
そして、オレは和ちゃんの口をガバッと開けて確認してみると、その自歯はグラグラになっている。歯茎も腐っているみたいだし、自然に抜けるのも時間の問題のような気がするけど、もう下の入れ歯は填められない。この2本が欠けるとモノを噛むのに不具合が生じるはずだ。新たな入れ歯が必要になるかも? どのくらい費用がかかるのだろう? まあ、2本ぐらい無くてもいいけど。
しかし、なんで生きてる歯を抜こうとするかなあ? オレはその行動に腹が立ち、機関銃のように責め立てた。
そんなわけで、和ちゃんとの買い物は沈んだものになったのだけれど、今は自己嫌悪にさいなまれている。
なんかいい事ないかなあ?
オオッ!! ところで、朝日新聞に連載されていた谷口政春氏がHP開設している。アルツハイマーの奥さまを15年以上にわたって介護している方のHPはなかなか蘊蓄がある。まだカウンターが1000にも達してないから開設したばかりのはず。ヤフーで検索すればバッチリ飛べる。

★8月16日
和ちゃん。3連休を終え、文句の一つも言わずにデイサービス・ゆう倶楽部長浜へと出発していった。ヤレヤレ。もっとも、明日と明後日もまた連休だけど。
3日間まるまる一緒にいて感じたのは、やはり固有名詞の数が減ってきている。何かを伝えたいのだけれど、“あれ”“それ”という言葉でしか表現できないことが多くなってきているようだ。笑顔の数は一緒だけれど。
今朝、目を合わせて開口一番、
「おはようございます」
と微笑みながら語りかけてきた。挨拶はいつものことだけど、オレはこの母を人生の最優先で考えなければならないと改めて思った。
ケンカ。いや、和ちゃんには一方的に怒鳴り散らしてばかりだけど、この微笑みだけは失いたくない。オレだけの大切な微笑みだから。

★8月17日
今朝も早々にプラッツに買い物に出掛けてきた。
 ところが、和ちゃんが暑い・アツイを連発する。普段ならプラッツ内の喫茶店で一服するのだけれど、一時間早くプラッツ開店なので喫茶店はまだ開いてない。休息なしで往復してしまった。
帰宅早々に和ちゃんの熱を計る。なんと34.7度。これはエライことだ。試しにオレも計ってみると35.2度。これは変。電子体温計を止めて水銀体温計で計る。和ちゃん35.7度。そして30分後に計ると36度になっていた。ヤレヤレだ。
血圧は128−78。脈も64。ホッ!!
和ちゃん。そろそろ夏バテモドキかな?

★8月18日
昨日、和ちゃんを入浴させる時、和ちゃんのパンツにベットリとウンコが付着していた。原因はほぼ断定できる。前日にホウレンソウをしっかり食べていたからだ、と思う。色も黒緑。オレもホウレンソウを食べた翌日と翌々日はベットリウンコが出る。色も同様だ。
で、今朝。オレはフッ? と考えた。和ちゃんはシッカリとウンコを拭いているのだろうか? 拭いていると和ちゃんは言ってきた。
そこで今朝は、和ちゃんが少しウンコを出したと言うので、オレは和ちゃんに股を開かせ強制肛門検査。とはいえ嫌がる様子は全くない。パンツに少々オシッコの後があるけどウンコは付着していない。肛門にはトイレットペーパーのカス。
OK!!

★8月20日
やはり暑い。オレには冷夏の方がいい。この少しの期間の涼しさで体重も戻り、食欲も回復。と思っていたら、アッチッチが再来。まあ、去年のように35度とかにならないから生きていられるけど。
しかし、愛子さまも夏風邪をめされていたとか。和ちゃんの健康管理にも力がいる。昨夜はまず肌着だけで眠りに突入。やや涼しくなったので、和ちゃんがトイレに立ったときTシャツを着せる。そして明け方に近い頃、薄地の夏用布団を掛ける。
オレの眠りは、熱帯夜では極めて薄い。和ちゃんには他人事だけど。

★8月21日
残暑がぶり返してきた。ウーーム。夜、眠れない。熱い!!
ところが和ちゃん。昨夜もやはり爆睡。クーラーなし。扇風機も眠りに入る時だけ。
今日は34度ぐらいになるらしい?
勘弁して下さい。

★8月23日
オドリャー!! ホンマ暑すぎる・熱すぎる。アッチィーがなホンマ!!
日記どころの騒ぎじゃねえで?
和ちゃん。しかし元気イッパイでデイサービスへ。

★8月24日
残暑が厳しすぎる。我が家にクーラーはないから、ゆでだこ状態。今、午後2時半を少し過ぎたところだけど、和ちゃんは元気。NHKの民謡を見ている。さっき、風呂に入れたばかりで、3時になったらヨーグルトとを食べさせる。風呂上がりに体重を計ると42キロ。今朝ウンコも出してるし夏バテの兆候はまだない。しかし、入院でもされたら一大事だ。和ちゃんにとってもオレにとっても。
ところで、和ちゃんのアルツハイマーは進行しているのだろうけど、風呂での行動は結構テキパキとオレの言うように動いてくれる。ありがたい。
去年の今頃、オレはかなりパニクッテいたから。
オレは今、秋を、一日千秋の思いで待ちかねている。だってだって、あ・つ・す・ぎ・る。

★8月25日
ヤッパ暑いなあ!! クーラーがあると、オレは夏バテしてないのだろうか? まあ、そうこう言っているうちに慣れてもきたけれど、和ちゃんは張り切ってビニール袋を小さくたたんでいる。今、鏡で自分の顔を見ながら首を捻っている。
今朝。トイレから出てきた和ちゃんがオレの前で敬礼。だいたいのことは分かる。
「大きいのが二つ出ました」
「報告、ご苦労」
こんなんで、いいんじゃないの?

★8月26日
今朝はそこそこ涼しかった。週間天気予報では、雨が多いものの最高気温は30度前後で表示されている。ヤレヤレだ。
ところで今朝、和ちゃんを叱った。デイサービスに持参するバックの中身を確認してくれるのはいいのだけれど、アチコチに散乱させて、ちゃんとしまってくれない。夏バテからか? 怒りの臨界点に到達するのが早い。
「なんしょんならアホウ!! ワシがちゃんとしてあるもんを、オメーが確認してもしょうがねんじゃ。そねーワシをイライラさせて、ワシの血管が切れたら誰も面倒看てくれんで。アルツハイマーはアルツハイマーなりに考え」
錯乱したことを言っているが、和ちゃんからクレーム。
「そねーな大きい声で言よったら、お隣にビックリするよ」
切れた。オモイッキリ柱を殴った。今、パソコンを打っている右拳が痛くてしかたがない。
でもなあ。怒った日というのは、和ちゃんのことばかりを考えてしまう。
「和ちゃん。“和みのとき”で楽しみょうるかなあ?」

★8月27日
昨夜、オレはホンマにホンマ、ホンマに久々となる熟睡というものをした。良く眠った。眠る前、国境という本を200ページほど読み、涼しかったのも相乗効果したのだろう。和ちゃんはデイサービスでのお疲れか? 午後7時前には眠りに入っていたけど。
で、オレは眠りに入ると必ず夢をみるのだけれど、30歳代中頃に2年間暮らした中央アメリカの夢を見た。
グアテマラ。エルサルバドル。ニカラグア。
マルコスはアメリカに密入国した後、どうしたろう?
アルベルトはマラソンを続けてるのか?
バラック小屋に住むニカラグアのワネルヘスとエウヘニア夫婦は元気なのか? ニカラグアでは、いつもこの家で寝泊まりした。メールでやりとりなど夢のまた夢だ。
なんかスコブル会いたい。
オレは熟睡後、早朝の掛け布団の中で心地よく黙考の世界を闊歩していた。
「ワタシャちょっとオシッコ行ってくらあ」
現実と向き合う時間がやってきていた。

★8月28日
今日は珍しく午後7時過ぎに日記を書いている。まあ、基本的にはこれでも早すぎるのだろうけど、介護者としては隙間をぬってPCに向き合わなければならない。
今、和ちゃんがオシッコを済ませ、就寝モードに入ろうとしているのだけど、なにやらオレに語りかけてきている。聞かなければならない。
約10分が経過。和ちゃんは話し終えて、納得して眠りに突入へと。
で、和ちゃんが言うには、今日、目の検査をしたのでおカネの支払いが云々。また混乱している。と書いているうちに、和ちゃんは本格的に眠りの世界へ。羨ましいかぎりだ。
さて、オレも今日より、新たな執筆活動に入る。まだ、書き始める段階ではないけれど、骨格は整ったと思う。仮題だが、『拝啓 ケアマネジャーさま』で勝負しようと思う。どれだけのケアマネジャーが協力してくれるか? 基本的には、ケアマネジャーに厳しい内容になる予感がしているので、いや、絶対厳しいものになるはずだから前途多難か?
もっとも、真摯にケアマネジャーをしている方々にはちっとも問題はないはずだけれど。

★8月30日
書きたくはないけれど、書いておかないといけないな。
昨日、オレは和ちゃんを叩いた。これはキッチリ虐待だ。で、なぜこうなったかを記していきたい。
デイサービス・和みのときから帰宅し、和ちゃんはトイレに入った。そして出てきたのだけれど、例の口癖が出た。オレがパンツをずらすと、パンツにベッチョリとウンコが付着している。これはこれでいい。仕方がない。オレは新聞紙を用意しパンツを脱がせ肛門を拭くためにトイレットペーパーを取り出そうとしていると、和ちゃんの手がお尻の穴辺りを触っている。
これは困る。その手でアチコチ触られたら?
 「なんしょんならアホウ!! 手はそのままじゃあ」
「ハイ」
返事はいいんだけれど、また手を持っていこうとする。ここまでは、まだオレの手は上がってない。とりあえず一段落つき、オレはデイサービス・和みのときに電話した。ウンコした後は、ちゃんと拭いたかを確認して欲しい。洋式では少し混乱する。
で、オレは新たな気持ちでPCに向かっていると、またトイレから出て例の口癖。ゴメンとは言っていた。これも仕方ない。で、良く確認すると下痢をしている。下痢のときもパンツを汚す。また脱がせて同様なことをしていると、和ちゃんも同様の行為をしてしまう。
切れた。
「アホウ!! なんべん言やあ分かるんならこのクソババア。ホンマにクソババアじゃがな」
と怒鳴り散らしながら和ちゃんの左太股を二度平手打ちした。
オレは昨日、3回、洗濯機を回した。いろいろ確認するとズボンにも、そして万年床のシーツにまでも帰宅時のウンコが染みついていたから。
情けない。自分のしている姿が情けなくなった。
夜。和ちゃんは何事もなかったかのように熟睡していた。オレはその顔を見ながら謝った。
そして今朝、朝一番で和ちゃんを抱きしめて握手をした。和ちゃんはニッコリ。いつもの笑顔だ。とはいえ、左太股は赤紫にくちていた。昨晩は自己嫌悪でほとんど眠れなかった。
もっとも、今朝も元気一番、デイサービス・ゆう倶楽部長浜へと出陣して行った。お迎えの谷口さんには事情を説明しておいた。
それを聞いた和ちゃん。
「チャンチャンバラバラやってなあ」
高齢者虐待の問題が取り沙汰され、幼児虐待、ドメスティックバイオレンス同様にペナルティが課せられようになるらしい。これはこれでいいと思う。でも、どう対応したらいいのかご教授願いたい。机上の空論は必要ない。
ただし和ちゃんは言う。オレと一緒にいたい、と。

★8月31日
朝食を済ませ、和ちゃんの左太股を確認した。まだ、シッカリ青アザが残っている。ただ、和ちゃんはアルツハイマーのせいもあるのか? どんなに怒鳴ったりしても後を引かない。ありがたいことだ。アルツハイマーも捨てたモノではないのかもしれない。和ちゃんがアルツハイマーにならなかったら、愛おしいという気持ちを感じる経験もせず、オレは生を終えるに違いなかったのだから。
和ちゃん。今朝も元気に五円玉を数えている。なかなか増えないのが悩みらしい?
先日一言。五円玉を十個ほどオレに差し出して、
「お酒でも飲んだら?」

★9月1日
今日は、林病院へ月に一回の定期診断に行ってきた。相変わらず、林先生は優しく語りかけてくれる。
林病院から歩いて在宅介護サービス・サルピスへ。歩いて10分ほどの距離。和ちゃんに帽子を着せて歩く。サルピスでは松平さんと談笑。和ちゃん、絶好調。
帰宅して入浴。今日は34度近くまで上がっているはずだから、入浴サービスもキツイ。キツイのはオレのメンタルな部分。和ちゃんの左股の腫れは引いてない。心が痛い。
入浴後、和ちゃんが明日行くデイサービス・和みのときへ電話。北の迫さんが受けた。そして、事件のことを素直に話し、明日、左股の腫れについては見て見ぬ振りをしてくれるようお願いした。質問されたら和ちゃんが可哀相だから。
北の迫さんからは、
「疲れてる?」
と聞かれた。疲れていないことはない。夏バテ実践中。でも、疲れてなくても同様なことになっていたと思う。オレには人間力が足りないのだから。

★9月2日
和ちゃん。元気良くデイサービス・和みのときへ。アザはシッカリまだまだ残っているけど、骨にまでは異常はなかったようだ。ウンコも座って気張れるし。ヤレヤレ。
でもなあ、その元気のいい脚で朝から部屋の中をウロウロされ、五円玉をチャリンチャリン鳴らされると、ヤッパまた怒鳴ってしまったなあ。もちろん怒鳴っただけ。
「和ちゃん。ワシが怒鳴りすぎて頭の血管切れたらどうする?」
「私もそれが心配でなあ! あんたがおらんようになったら困るが。あんまり怒らんほうがええよ」
和ちゃんは和ちゃんなりに考え、対策を練っているようだ。

★9月3日
いやあ、今日も暑い。熱すぎる。
しかし、和ちゃんはシッカリ元気。先日の罪滅ぼしというのも変だけど、なんかいつまでも引きずっているなあ!! 花を買ってきた。580円。ちょっと予定額をオーバーしたけど、和ちゃんが生き生きと花を活けている姿はいい。
オレも元気だして行こう!!

★9月4日
昨日、岡山市の最高気温35.4度。和ちゃんを心配するよりオレ自身の体調管理の方が優先されれてしまう。というのも、昨日も扇風機から暖風が飛んできているのに、和ちゃんは“アツイ”という言葉を吐かない。
「和ちゃん。暑うねんか?」
「そんなでもねえよ?」
夜も相変わらずシッカリ眠る。ウンコの調子も今朝は良かったらしい。
さて、今朝メール確認すると、高校野球部の一級上の先輩から着信。この先輩は甲子園準決勝でマウンドに立っていた先輩で、背番号13青春録を読んで感激したとあった。嬉しかった。
今日は、ちょっとハッピー気分なオレなのです。

★9月5日
この日記。4日の午後7時20分に書いている。和ちゃんはデイサービスのお疲れか? 6時半には眠り始め、今はオレの方を向いて眠っている。ポッカリと口を開けて。気温は30度近辺なのに、汗もかかずドカーンと眠っている。でも、まだまだ暑いけど、オレもシッカリ和ちゃんを入浴させているから全く汗疹の様子がない。ありがたいことだ。
さて、和ちゃんは朝起きて一番にする仕事がある。夏布団をたたむことだ。和ちゃんは使えまっせ!!

★9月6日
去年の9月6日、和ちゃんはデイサービス・ゆう倶楽部長浜へ初めて行った。そして今朝、和ちゃんは元気にデイサービス・ゆう倶楽部長浜へ出陣。2年目へと突入したわけだ。  デイサービス・ゆう倶楽部長浜の皆さん、この1年間ありがとうございました。今後もヨロシクお願いします。
さてと、オレは今日、ゆっくり寝て暮らそう。買い物だけには出ないといけないけど、昨夜は暑くて眠れなかったから。でもなあ、そろそろ秋になって欲しい。キツイ!!
47歳になって、初めて47歳の気持ちが分かる。もっとも、いろんなケースがあるけれど、老人にならないと老人の気持ち、体力は分からないだろうな。アルツハイマーだって、和ちゃんは和ちゃんなりに悩んでるのだから。

★9月7日
オレの日記だから他人様からドウノコウノ言われる筋合いではないけれど、またまた6日の午後7時過ぎにパソコンに向かっている。和子様がイビキをかきはじめたので、この間に書いてしまおうと思ったからですね。明日も暑そうだし、週間天気予報の予報でも連日最高気温が32度辺りでウロウロしている。オレが26日に講演に行く仙台では連日、軽ーく30度を下回っているのに。あーーあ。オンナの二の腕どころじゃないなあ!!
ところで、和ちゃんは2年目に入ったデイサービス・ゆう倶楽部長浜から元気イッパイで帰宅した。オレが家から迎に出、オレを見つけるとニコッとする。この時、オレはなんだかとっても幸せな気分になる。和ちゃんの微笑みはオレが介護する励みになる。
先日、確かに叩いてしまった。また、どう踏ん張ろうとも叩くことがあるに違いない。いや、あるのだ。でも、オレが出迎えに出て、ニコッと和ちゃんが微笑む限り、オレの在宅介護に終演はないと確信している。
もっとも今朝、
「あんた知らんじゃろうけど、昨日、ここ(腰)を男の人に蹴られてなあ! なんか痛いんよ」
そんな事は絶対にありません。

★9月8日
午前10過ぎ。早くも気温は31度を超えている。今、コープから帰宅。和ちゃんには最近、オレが買い物に出ている間は留守番してもらっている。いつだったか? 買い物途中で気分が悪いと不調を訴えたからだ。今は大丈夫なはずだけど、買い物途中で不調を訴えられるとオレまで不調イライラになるからだ。でも、まだまだ涼しくなりそうにないなあ?
昨日、入浴前、和ちゃんの体重を計測。42キロを少し超えていた。そして、昨日はけっこう食べた。たいしたもんだ。
今朝、トイレから出てきてフラフラすると訴える。まず血圧計測。122−75。脈は71。体温36.2度。貧血? 目の瞼を下げて貧血確認。充血具合も良し。オレは思うけど、寝起きとはいえ、眠り過ぎなんだよなあ。
今、もうそんなことは忘れ、テレビの内容を分かってか? ケラケラと笑っている。

★9月9日
昨日の岡山市の最高気温34.6度。たまりません。そして熱帯夜。眠れない。
もっとも和ちゃんは爆睡。まあ、オレも和ちゃんが眠れるように策は練っている。キャッチボールをしたり、家屋内を歩いたり、もちろん入浴もさせ、和ちゃんと会話するようにしている。特別、体力的に疲れることをしているわけでもないけれど、ドカーンと疲れる。やはり、和ちゃんのトンチンカンな会話と正面対決するのは骨が折れる。
オレは昨夜から下痢。今朝は少し固めだったけど、暑い中、何度もトイレに通うとシンドイ。通う度に汗ビッショリ。シビレル。
というわけで、今朝も和ちゃんに叱咤。あまりにウロウロしてくれるので、
「もう帰ってくるな」
「ハイ分かりました」
と捨てぜりふを残し、和ちゃんのお宝である五円玉20個ほどをバックに入れ、デイサービス・和みのときへ向かった。普段は4時帰宅だけど、今日は5時帰宅にしてもらった。
どうせ、なにもかも忘れて帰宅するのだから。アルツハイマーというのは、病状がら“恨み”という感情も無くなっているからありがたい。
とは書いてきたけど、
「ただいまー」
と一緒に発する笑顔も見たいし。支離滅裂な感情に揺れているオレです。

★9月10日
昨日、デイサービス・和みのときから和ちゃんが帰宅したとき、送りの北の迫さんから、
「おかあちゃんと今朝ケンカした?」
と聞かれた。和ちゃんが喋ったのか? それはそれでいい。記憶があることはいいことだから。もしかすると、オレのHPを閲覧してるのか? でも、やはり元気イッパイで帰宅した。そして、お疲れの様子で7時には夢の最中。この母には、熱帯夜という寝苦しさはない。これは、アルツハイマーとの因果関係はないはずだけど?
現在時午前7時31分。雨が降っている。蒸し暑さはあるけれど、今日は猛暑に苦しむことはなさそうだ。一服つける。
さてと、今日は和ちゃんと一日中一緒だ。

★9月11日
和ちゃん。今朝も元気イッパイでデイサービス・ゆう倶楽部長浜へと出発。今日、明日、明後日は和ちゃんの3連戦だから、オレは少し気が楽になる。風呂に入れなくてもいいし。このクソ暑いのに、和ちゃんは湯ではないとダメなのだ。オレはフラフラしてしまう。狭い浴場で身体を洗っていたら。オレは水でないとダメなのに。和ちゃんのペースに合わせるだけで骨が折れる。
昨日はテレビ体操も一緒にしたし。
そういえば、今日もお宝の五円玉をポーチに入れて出ていった。

★9月12日
特記することなし。つまり、長閑な一日だったということだ。こんな日があってもいい。
現在時、午後4時半。まだ、一日は終わっていないけど?

★9月13日
矛盾しているようだけど、和ちゃんが夏バテもせず、あまりにも元気なので日記を書くことにストレスをかなり感じ始めている。オレの疲れが抜けないからだと思う。和ちゃんの介護だけやってるわけではないし。
一週間。日記から解放されることにする。
一週間後。残暑が残暑らしくなっていてくれたら助かるなあ?

★9月18日
とりあえず今日から日記をアップしよう。空白期間、少し書いていたのでそれもアップ。
で、今朝、和ちゃんはデイサービス・ゆう倶楽部長浜へと元気よく出掛けていったけど、出発時になってガラクタを饅頭ケースいっぱいに入れて、必要だから学校に持って行くと言う。外で谷口さんが待ってくれているのだけれど、
「アホウ!! ええかげんにせえ」
と怒鳴った。
昨夜も、これは寝ぼけていたのも事実だけれど、トイレから出てきて電気を消そうとしない。
「和ちゃん。電気消してくれる」
「一人まだ入られとるから」
オレと和ちゃん以外に誰もいないのに。アルツハイマー病がゆっくりとだけど確実に、和ちゃんの脳を壊しているに違いない。

9月13日
帰宅早々に泣き出す。聞くと、利用者間トラブル。和ちゃんがモノを取ったと言われたらしい。デイサービスに電話。鹿村さんから、それらしき事は確かにあったとのこと。

9月14日
昨夜から、鼻をシュンシュン鳴らすので体温計測。朝8時。36.5度。9時頃、目を赤く腫らしている。聞くと、昨日ことが悔しいとのこと。オレも泥棒の一人にされている和ちゃんは言う。相手の利用者さんは土曜日だけということなので変更するか? でもなあ、和ちゃんだって迷惑かけてるだろうし? 皆、病気がそうさせているのだけど、息子の立場からすると、和ちゃんにはデイサービスで平穏に過ごして欲しい。

9月15日
午前9時の気温が23.9度を確認してから、まだ涼しい中、和ちゃんと買い物に出る。今日は久々なのでセブンイレブンまで。とはいっても往復2キロはある。まだまだシッカリした足取り。帰宅したら一汗かいていた。肌着を交換して身体を拭き、今オレはパソコンの前。
パソコンから目を和ちゃんに向けると、頼んでいたビニール買い物袋を見事に折り畳んでいる。これだけはスゴイ!! と思う。
ところでオレだけど、昨夜は20度あたりまで気温が下がり、確かに眠りは深かった。で、オレは夢を見たのか? 和ちゃんが、
「ハイ起きましょう」
と言いながら万年床から勢いよく立ち上がり、オレに起きるよう促したと記憶していた。
「アホウ!! まだ夜中じゃねえか。クソアホウ!! 電気消せえ」
ともオレが吠えていた。でもなあ、考えてみると、電気が点っていて和ちゃんが立ち上がっているというのは普段の状況では順序としてありえない。昨夜もキッチリ電気はマメ電球。オレは夢の中でも、和ちゃんを叱っていたのだろうか?
正直、夢か現か幻か? という混乱状態。和ちゃんが夢の中まで追いかけてきているのか? キャー!!

9月16日
昨日あたりから秋らしく、明け方は涼しい。ヒヤッ!! と感じたりもし、和ちゃんの体調管理にも気を使う。
ところで、家ダニが出た。和ちゃんが食われた。去年はかなり出没したので、最後はバルサンで追い出したけど、今年は掃除の回数も多くしていたから確認はなかった。しかし、こんな時期に出没。和ちゃんの内太股と脇腹をやられた。ダニキンチョールを噴霧したのだけれど、オレは頭痛が激しい。マイッタ!!
今のところ、家ダニはオレは無視している。

9月17日
どこで食われるのか? 和ちゃんがダニに食われる。去年は確かに食われ放題。オレもかなり食われた。今年、オレはまだ食われていない。和ちゃんの食われ方も去年より可愛いけど、今日はお尻がシッカリ赤くポツポツになっている。まだ食われるようだと、今年もバルサン投入ということになる。
今日、久々にデイサービス ・和みのときに寄ってきた。利用者の数も増え、オープン当時の職員の数の方が利用者より多いということはなく、どこか活気を感じた。だからといって、オープン当時の長閑さはシッカリ維持しており、オレは2階にあがり少し昼寝をした。ここに寄ると、なぜか眠くなる。
オレが和みに着いたとき、和ちゃんは昼食後の皿拭きをやっていた。生き生きと、我が家では体験できない光景だ。和ちゃんは、まだまだ使えますよ!!

★9月19日
どうも、オレの身体は残暑で覆い尽くされている。怠い。知人が個展をしているのだけれど、見に行くパワーが出てこない。ただ、明日あたりからは確実に秋めいていく予報。もっとも、今年はかなり天気予報には裏切られたからなあ!
今朝、和ちゃんがオレに優しいところを見せてくれた。
「寒くないん?」
身体の側に置いてあったタオルケットを掛けてくれた。この母は本来、厳しかったけれど本当に優しい女性だった。
オレも優しくなりたいのだけれど.....愛おしい。

★9月20日
現在時10時25分。やはり涼しく、岡山気象台の気温発表では10時現在で23度に達していない。
オレは昨夜、ググッと眠れた。和ちゃんは8時から眠りに入り、明け方の4時半頃までトイレに行かなかった。それまでに行っていたとしたら、オレの眠りが余程に深かったのだろう。トイレに行ったかどうか? 聞いても信憑性はない。その時点で聞けば、まだまだ信頼できるのだけれど?
で、少々小雨もぱらついていたので、セブンイレブンまで和ちゃんと一緒に買い物に出かけた。往復2キロ。涼しいといっても、やはり和ちゃんは背中に汗をジンワリとかいていた。やっぱ、今日も風呂に入れようかな? 気分的にはめんどくさいというのが本心。
その和ちゃん。肌着を前後ろに着て、目下、5円玉と格闘中。とりあえずは、いくらあるかを確認しているとのこと。連日連夜、ご苦労様です。