10月18日〜11月13日
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日記TOPへgo! ★10月18日 昨日、デイサービス・和みのときでは園外活動で、お弁当持参で散策に出たと送ってきてくれたときに北の迫さんから聞かされた。和ちゃんが北の迫さんにバイバイし、家に入ってオレは問い掛けた。 「加奈ちゃんも行った?」 「あんた何をよん? 加奈ちゃんはあっち(デイサービス・ゆう倶楽部長浜)じゃが」 加奈ちゃんというのはデイサービス・ゆう倶楽部長浜職員のお嬢ちゃん。オムツ外しを少し前にしたばかりのオンナの子だけれど、時々、お母さんと一緒に来て遊んでいて和ちゃんとも仲良し。で、オレは少し意地悪な質問をしたのだけれど、和ちゃんは引っかからなかった。それにしても、和ちゃんのアルツハイマー度は長谷川式で5点しか取れなかったけれど、別のアクセス路はまだ維持できているのかもしれない。 今朝もウンコに行くと言ってトイレに入り、出てきてオレに言った。 「どんなんが出たか聞きたいんじゃろ?」 とはいえ、今日・明日と継続して和ちゃんに付き合わなければならないのだけれど.... ★10月19日 昨日もデジカメを持って買い物に出た。もちろん和ちゃんと一緒に。 昨日は歩いた。目的地のプラッツまではかなり遠回りになるのだけれど、吉井川を観に行った。前日のデイサービス・和みのときの連絡帳に“スキップしたり”という言葉も踊ってたので、歩きながら和ちゃんにスキップするよう注文した。和ちゃんはついでに走ったりしてもみせた。スキップはスキップもどきだったけれど。 途中、アチコチで写真を撮る。“透明な笑顔”を何度も見せてくれ、その度にこの笑顔を絶やしてはならないとオレ自身に言い聞かせる。 あまり張り切りすぎたのか? 帰宅してから和ちゃんは、足の甲辺りが痛いと訴えた。腫れてはいないけど、大事をとってバンテリンコーワを塗っておいた。 しかし、昨日は二人でよく笑った。 ★10月20日 昨日は結局、和ちゃんを連れてプラッツへ買い物に出た。一昨日、歩きすぎて右足の甲付近が痛いと言っていたので心配していたのだけれど、朝一番に聞いてみると、なんと左足が痛いと左足の甲を差し出す。右足が大丈夫なら一昨日の後遺症はないのだから出陣することにした。 とにかく、自覚症状において和ちゃんは痛いとこだらけだからオレも注意を怠るわけにはいかない。オレが叩いてないところまで、棒で叩かれたと訴えるのだから。今は特に、叩かれた? 左肩あたりが痛く、左手の先まで痺れてるらしい? で、めんどくさいので風呂を二日間入れないことにしたので、和ちゃんのお股を洗浄綿でキレイに拭いた。 「和ちゃん。パンツ脱いで股を拡げる」 「ハイ」 布団に寝ころんでパンツを下ろす。オレが股を開く。 「そねえオモイッキリ開いたら痛いが!」 苦情は飛び出すが恥ずかしさは皆無。オレは、オレの出所をキレイに拭き拭きしてやる。洗浄綿がヒンヤリするのだろう。 「ヒャー!! 冷てえー」 こんなやりとりをしながらも、オレは不埒な魅惑世界へと瞬時ジャンプする。 『それはそうじゃ。オレのオンナならガバッと股を開いたりしないわなあ。それに、過去に付き合ってきたオンナには優しくフキフキしてきたし。そんな昔むかしの話じゃないから鮮明だけど、オレは優しく接してたよなあ』 これは妄想ではなく事実なのだけれど、オレは男は助平でなければならないと確信している。ただ、この助平さが介護時に問題となって浮上するのだけれど。 例えば、男は実母の介護に不安する。それは、実母はオンナではないからだ。実母は“性”ではなく“聖”の領域に位置する存在だから。もっとも、どんな事柄にも例外はあるからビックリ!! まあ、この辺りの会話が平気で為せるようになれば、身障者も含め日本の介護現場は閉塞感を打破しより良い方向に移行すると思うのだけれど。 さらには、オレにもし娘がいたら、オレの不埒な青春とオーバーラップしてしまい、オトコとの交際なんかキッチリどれもこれも反対するだろうな。そして、娘に三行半されるのだろうけど。 オオッ!! またまた蘊蓄してしまった。欲求不満かな? とはいえ天空は爽やか。おれたち二人にとっても、長閑な二日間だった。 ★10月21日 今朝(20日午前10時に書いている)、NHKホットモーニング『アルツハイマー介護日記 妻と向きあう15年』を観た。デイサービス・和みのときからのお迎えは9時なので、最初の30分近くは和ちゃんと一緒に観たのだけれど、和ちゃん曰く、 「どうしてこんな病気があるんじゃろうか?」 谷口政春氏ご夫婦をレポートした番組だったけれど、いい番組だった。谷口氏のHPはオレのお気に入りに入れているけれど、番組内でも、谷口氏のHP内で使用されている桜の木を背景にご夫婦一緒の写真が映し出された。 いい写真だとは思っていたけれど、なぜいい写真なのかをオレなりに理解できた。この花見以降、奥さまには笑顔が戻り病状が改善されはじめたのだ。発症後14年が経過して。ビックリ仰天。 “記憶は奪われても心と感性は奪えない”だったかな? なんか、ファイトが湧いてくる番組だった。 ところで和ちゃん。今日はどこにも痛みがないらしく、元気にデイサービスへと出発していってくれた。 ★10月22日 11月15日の土曜日。山陽放送で16時〜16時53分まで『岡山東商野球部100年の熱闘譜(仮題)』という番組が放送されるのだけれど、オレも岡山東商野球部OBの中から選抜され、この番組でのインタビューを昨日午後受けた。 これは“背番号13青春録”を書いたことに発端があることに間違いないのだけれど、なんだかんだで2時間は費やした。オレが映し出されるのは3分もあるかな? とはいえ名誉なことだと思っている。 介護々々の日々の中で、懐かしき青春時を語れる時間など滅多にあるものではない。スタッフ方々3人もザックバランで、介護とは無縁な会話ができたことでオレは大いにストレス発散できた。どんな風にオレが映り・語っているかを想像すると冷や汗ものだけれど。 さて和ちゃん。最近どういうわけか? 必要なモノ以外のモノをデイサービスに持って行こうとする。昨日も饅頭箱に5円玉とか保健所発行の健康手帳等々を突っ込み持参してしまった。 「和ちゃん。これは学校へ持っていってもおえんで」 「いるんじゃホンマに」 それ以上、オレは抵抗しない。お迎えの谷口さんも微笑んで、その饅頭箱を大事そうに車の中へと入れてくれる。ありがたいことだ。そして、その饅頭箱は和ちゃんに抱えられて無事帰宅した。めでたしめでたし。 ★10月23日 北風ピューピュー吹き抜ける今朝、デイサービス・ゆう倶楽部長浜へと、谷口さんのお迎えで和ちゃんは元気に出発していった。 「おはようございます。いつも、すみませんなあ」 笑顔とこの挨拶だけを見聞きしたならば、誰も和ちゃんがアルツハイマーとは思わないだろう。 さて昨日、和ちゃんはデイサービスがお休み。オレにとってはいろいろ世話を焼かなければならない日だったのだけれど、不測の事態が発生した。 昼食を済ませてから後、オレは和ちゃんとジャレていた。和ちゃんはオレとジャレルのが好きで、抱きしめられるのが最高のようだ。昨日は背後から抱きしめていたのだけれど、万年床の布団の上で遊んでいた。二人ともに座った姿勢で、オレは和ちゃんのオッパイをモミモミしながらオレの脚で和ちゃんの腕も抱え込んで蟹挟み状態。そして、オレはギュッと脚に力を入れた。 ♪♪ピキッ♪♪ てな小さな音が響いた。 「イテー!!」 和ちゃんが叫んだ。音もしたし和ちゃんも痛がっている。オレは肋骨でも折れたかな? とビックリ。お乳の下が痛いと言う。とはいえ外見上はどうもなく、レントゲン撮影してもらわないとどうにもならない。とりあえず様子を見ることにしたのだけど、その後はあまり痛みを訴えない。深呼吸させたり腕の上げ下げをさしたりしたけど、腰の方が痛いらしい。 そして一晩が経過し今朝、 「やっぱり痛いよ」 “やっぱり”ということは昨日の状況を記憶している様子で、これはスコブル良し。しかし、和ちゃんの様子を観ていると、痛いわりには右腕の上げ下げも順調だし、普段と全く変わりない。少し経過し、 「和ちゃん。どんなんなら?」 「なんか、今は大丈夫じゃなあ。痛くないもん」 とはいえ、注意だけはしておこう。しかし、参った。 ★10月24日 今朝、岡山市は今季一番の冷え込みらしい。確かに冷える。とはいえ我が家に暖房器具はまだ早い。 さて、和ちゃんは昨日、牛窓の海を見に連れて行ってもらったとデイサービス・ゆう倶楽部長浜の連絡帳にあった。 二つのデイサービスに通っているのでアチコチ出かけるチャンスは多い。こういうお出掛けが、和ちゃんの情緒安定に繋がっているとオレは確信している。昨夜はお疲れで、午後6時半には就寝。それで、起床まで布団にくるまっていてくれるのだからありがたい。もちろん、トイレには2度ほど通うけど。素敵な二つのデイサービスに出会えて感謝している。 そういえば和ちゃん、オッパイ周辺に全く痛みはないらしい。大事に至らなくてオレも安心している。反省したのだけれど、和ちゃんは76歳。骨等々も76歳だから、一般論で推測すれば強くはないわなあ!? ★10月25日 現在時、24日の午後6時15分。和ちゃんはバリバリのお疲れでもう就寝。介護者サイドからすれば楽ではあるけど、テレビとか色々、オレも気を使う。今日は日本シリーズも観たいし。 で、なぜこんなに和ちゃんがお疲れか? といえば、デイサービス・和みのときの遠足? で足守の公園まで出向き、かなり徒歩で散策したと北の迫さんから聞かされた。 帰宅して、またまたコープまでオレと買い物。コープからの帰路、和ちゃんは腰の痛みを訴えヘロヘロ状態。少し、歩かせすぎた。ただ、和ちゃんはオレと一緒に行きたいと言ったので連れて行ったのだけれど、オレも反省。腰にヴァンテリンを塗っておいたけど明日、大丈夫かな? ところで何故、オレが夕方にコープに買い物に出たかといえば、午前に買い物はプラッツで済ませていた。プラッツの二階にTSUTAYAがあり、オレは週間文春を立ち読みしたいがためにTSUTAYAに足を向けた。 キャー!! エレベーターを上がったすぐ右隣の長椅子で15,6歳の男女がキスをしている。かなりディープな。こっちが恥ずかしくなって視線を逸らしてTSUTAYAに突入。しかし、オレは一日中その行為が脳裏に焼き付き憤怒。 “人目を忍ぶ” などというモラルはもはや日本には存在しないのだろうか? それで、オレはイライラ気味で和ちゃんを連れてコープへ酒を買いに出たのだけれど、 キャー!! コープの駐車場に停まってある車の中でまたまたチューをしている。なんと一日に二度も公然で目撃。これはオレに罪があるのか? やはり日本の戦後教育は間違っていた部分も多いと思う。もっとも、これはオレの僻み度数が極度に高いのだけれど、とはいえ、どこでもかしこでも状態では和ちゃんよりオレの方が混乱してしまう。 さてと。今、隣を伺うと和ちゃんは爆睡。昨夜から掛け布団も真冬モード。オレは和ちゃんの寝顔が大好きだ。デイサービスで洗ってもらった髪の毛からいい香りが漂う。 和ちゃん。オヤスミ。 ★10月26日 「和ちゃん、ジャレル?」 オレは、なにやら一生懸命に漢和辞典と睨めっこしている和ちゃんに声をかけた。 「ゴメン。今、それどころじゃねんよ。明日、これを・・・あそこで・・・どう言うたらえんかなあ? あっちで説明せんといけんから」 とにかく、“あれ”“それ”ばかりで固有名詞はなかなか発せられない。漢和辞典に向かって、ヘアピンを付箋として使用しているところがシブイ!? 「明日ならええけど、お乳はいろうたらいけんのよ」 参った。 これは25日の午後2時15分に書いている。昨日のヨレヨレ状態は、昨夜の爆睡で吹っ飛んだ。だから、今朝もプラッツまで一緒に買い物に出、お茶して帰路に向かった。和ちゃん曰く、 「“印”一つない青空じゃなあ!!」 澄み切った晴天の空の下、オレは歩きながらアルツハイマーの母と手を繋ぐ。幸せは、案外オレの直ぐ側にあるのかもしれない。 そろそろ2時半か。おやつのイチゴヨーグルトの時間だ。 ★10月27日 現在、26日午前11時26分。明日(27日)はインフルエンザ予防接種のためお出掛け。というわけで和ちゃんにビニール袋たたみをお願いして、オレはパソコンに向かっている。 実はちょっと前まで和ちゃんは、少し目を腫らしていた。オレが叱ったからだけど、和ちゃんが横着をしてズボンを足先に引っかけて脱ごうとしてたので、オレは引っかけた足を叩いた。 プラッツから帰宅し、和ちゃんは背中に一汗かいていたのでオレは上半身とデリケートエリアをキレイにフキフキしようと考えポットからお湯を洗面器に入れ臨戦態勢。デリケートエリアについては、明日インフルエンザ予防接種ということで大事をとり明日を含めて3日間入浴しないからだ。これは速攻勝負。チンタラやってられない。 しかし、和ちゃんは今朝、プラッツ内にある喫茶店でコーヒーを飲んでるとき、オレに蘊蓄をたれた。 「あのなあ、子供をええ子にしょうと思うたら『オドリャー!! なんしょんならクソアホウ』とか言うて怒ったらおえんのじゃて。優しゅう優しゅう言うてやらんと。ホンマよ。学校の先生が言うたんじゃから」 一生懸命にオレも気遣いしているつもりなのだけれど? まあ、これから仲良しすればいいのだけれど。 ただなあ。子供に対してなら“叱る”と“怒る”の間には明確な境界線があると思う。子供には未来があり、学習能力も伴っているから叱れば分別もつくようになる。 ところが痴呆、アルツハイマー病の和ちゃんには“叱る”という言葉は的確ではない。余生はあまり長いモノでもないだろうし? 日々楽しく生きることが仕事のようなモノだ(オレがそうしてやらないといけない)。ましてや学習能力など限りなく無いに等しいのだから、“叱る”も“怒る”も同じ意味合いしか持たない。 と、思考するのだけれど、和ちゃんには感性も心も情緒もある。書けば書くほど、意味不明な文章になってしまってるなあ。 こんな文章にしてしまうアルツハイマー病。難敵なり。 ps 生みの母を“叱る”。切ないなあ!? ★10月28日 和ちゃん、今朝はウンコの大を一つ放ってデイサービス・ゆう倶楽部長浜へ向かった。自己申告だからどのくらいの大きさかは本当のところ把握できないけれど、トイレから出てきてススッと手を洗いに行ったのでウンコが出たことはオレにも判った。和ちゃんはウンコを落下させた後には、だいたい手を洗いに行く。オシッコの後は行かないのだけれど。 しかし、この3日間丸々、和ちゃんと一緒だったけれど、少々疲れた。今週は和ちゃんに頑張ってもらって4連チャンでデイサービスに行ってもらう予定にしてるけど、頑張れるかな? ところで今朝、昨日のインフルエンザ予防接種の写真をアップした。 蜂谷師匠、ありがとうございました。 ★10月29日 岡山は清々しい朝を迎えている。少し前、西から昇る日の出を和ちゃんと一緒に観た。和ちゃんのデカパンが干されてる窓際から。 さて昨夜、オレはTopphotpにアップした写真を20分ほど見つめていた。そして強く思ったのだけれど、和ちゃんの笑顔がこんなに素敵なものかと。息子だからかもしれないけど、オレはなんだかほのぼのと嬉しくなった。この笑顔を絶やさせない事がオレの使命だとも痛感させられた。 もっとも、一夜明けて、和ちゃんのトンチンカンを聞かされた今では、オレの心の持ちようも少し変化してしまったけど。 今日、デイサービス・和みのときで髪をカットしてもらってくる。可愛くなるかな? ★10月30日 今朝もすばらしく清々しい朝だ。ただ、少し冷えたので和ちゃんの体温を計った。36.3度。問題なし。ところが和ちゃん、何を思ったか? 稼働していない腕時計で紙になにかを書こうとしている。ボールペンを渡してやると、 「さんじゅう さんじゅう? なんじゃったかな?」 と問い掛ける。 「36.3度じゃがな」 和ちゃんはそれを記そうとするのだけれど数字が出てこない。オレが、“36.3”と書いてやると、 「さん ろく さん」 復唱を繰り返す。 「和ちゃん。結局、それを覚えてどうするわけ?」 「これ、あそこでハンコ押したりするときに大事なんじゃろ」 トンチンカン。 さてと、昨日、和ちゃんはデイサービス・和みのときの北の迫さんに髪をカットしてもらって帰宅した。オカッパモドキのショートカットがスコブル可愛い。童顔だから、というか童顔になってしまった今、和ちゃんにはオカッパモドキが和ちゃんらしくてオレは大好きだ。 で、昨日、オレは駅前のダイエーに寄った。優勝記念セールも念頭にあったけど、和ちゃんの靴を買った。10パーセントオフ。3500円ぐらいだったかな。和ちゃんはそれを見て、オレに満願の笑顔を見せてくれた。 「ワァー!! 嬉しい」 オレのは......我慢しよう。 ★10月31日 今朝6時から1時間、布団にくるまって和ちゃんとコミュニケーション。和ちゃんとシッカリ向きあって1時間会話するのは忍耐・辛抱・我慢。まあ、和ちゃんのご機嫌はスコブルいいけど、オレは神経が微妙にエラーを発している。 とはいえ今日、和ちゃんがデイサービス・和みのときに向かえば、デイサービス出陣連続4日間という新記録を達成することになる。問題は今のところない。 ♪♪チャチャチャチャッチャチャーーン♪♪ 現在時午前8時14分。和ちゃんは5円玉を紛失してしまい、今アチコチ、ガチャゴチャやっている。 ★11月1日 いよいよ11月か。こんな書き出しで去年の今日も書いたような気がするけど? まあ、そんな気分だからら致し方ない。で、世間一般では今日から3連休。ということは、オレは和ちゃんのお守り3連投ということになるのだけれど、月曜はデイサービス・ゆう倶楽部長浜にお願いしてあるので連投で切り上げられる。 もっとも、オレの人生、和ちゃんに差し出したようなモノだから、3連投なら3連投でも“良し”としなければならないのではあるけど、あまり継続しているとオレの気持ちと体力と精神力が均一化できずアンバランスになっていき、お互いに宜しくない。とはいえ、考えてみれば、日々トーナメント方式で戦っているような? リーグ戦のように最終的になどと言ってられない。 今日、なんとかしのいで明日へ繋ぐ ってなもんだから。 日射しが入りだした。現在午前6時55分。そろそろ起床時間だ。お茶を入れてパンでの朝食としよう。今朝もスコブル清々しい。オット!! 今、和ちゃんがノソノソと身体を布団から出した。 ヨッシャ!! 今日も行動開始。 ★11月2日 今朝はシトシトと小雨模様。オレもなんだか日記を書くのがかったるい。しかし、連日よく続くものだと自分でも感心する。 アッ!! 今、和ちゃんがトイレから出てきた。ウンコ一つが出たらしい。 日記がストレスにもなってきてるかなあ? とはいえ、こうやって書いていると、和ちゃんとの思い出が一つ々々増えていってるような気がしてならなくて。 もう原稿用紙に換算して650枚にはなっている。そろそろペースダウンしようかな? いずれ一冊にまとめるにしても、和ちゃんの今の様子だと、とんでもない量になりそうだし。写真も蜂谷師匠のお陰でいいのがイッパイあるし。 ところで、昨日は歯抜けの和ちゃんの写真を撮りながら、二人で笑い転げたなあ!! 笑顔だけでなく、オレにまで笑いをくれる和ちゃんに感謝しないと。 ありがとう。 ★11月2日SP インフルエンザ対策 先日、和ちゃんはインフルエンザの予防接種をした。接種をしたからといっても、絶対に予防できるものではないらしい。とはいえ、感染する可能性は著しく低くなる。 で、オレは今日、プラッツからの帰路、ふっ? と疑問に思った。老人の集合体である特養・老健・デイサービス・GH等の対処は。 実は、もう何年も前になるが、オレの知り合いが働く特養で、インフルエンザが猛威を振るい何人かの入所者が亡くなった。翌日・翌々日、新聞には事件であるかのように報道された。まあ、それは致し方ないにしても、新聞社などの死亡者数のカウントに疑問を感じた。知り合いが言った。 「野田さん。どう考えても一人多く報道されているんですよ。だって、その一人というのは、老衰で明日・明後日までの寿命だったんです。ご家族もアチコチから集合してたんですから。ただ、いよいよという時になってインフルエンザにも感染してしまっていたんですよね。こういう場合も、インフルエンザが主因で死亡ということになるんですかね? 頭きますよ」 この特養にとってはエライ迷惑報道だったと想像するけれど、インフルエンザで複数名が数日内に亡くなった事実は覆させられない。老人間での感染は高速なのだ。そして、“死に神”までも同伴している。 そこで、老人たちが多く集まる所での感染予防はどうなっているのだろうか? これは真摯に考慮する必要がある大問題だ。 最近はどこの施設でも、インフルエンザウィルスが好む乾燥を避けるため加湿器が配置されている。我が家も昨年から導入した。施設の場合、外から入って来たときには玄関先で手を噴霧器で消毒するのが一般的にもなった。 対策は目に見える範疇で行われている。 まあ、オレはこんなことを今日、考えてしまったわけです。本当はオレも接種しなければと前向き姿勢なのだけれど、なんせ成人の接種は高い。和ちゃんは1000円で済んだけど。 オレにはカネがない。カネがないから人が集まるような娯楽施設には行けない。となると、感染する度合いも極度に低くなる。つまり、自助努力でインフルエンザ感染を防げる。こんな方程式が構築されてはいる。 ただしオレは虚弱体質。5年に一度は感染するからなあ!? インフルエンザに感染するとシンドイ。和ちゃんの面倒など看てられない。どうしましょう? ★11月3日 始まりは些細なことからだった。和ちゃんがどのくらい一人で歯磨きの準備ができるか把握しようと思い、和ちゃんに一人でするよう言った。歯ブラシは取り出したものの、そのまま口の中の持っていき磨き始めた。 「アホウ!! これ(チューブ)を付けんとキレイにならんがな。どうしようもねえのおホンマ!!」 言う必要のない事を言ってしまった。 すねた。ここから和ちゃんの反撃が始まった。 「アホウです。わたしゃホンマにアホウですから学校へはもう行きません」 それからは身体がフラフラするとか頭が爆発するとか等々。挙げ句の果てには、オレに棒で叩かれた背中が痛いから歩けないとか。棒なんかで叩いた覚えなどない。オレも切れる。 「このクソババア。ヒトに世話になっといてなんならその言いぐさは。ちゃんとこっち向けえ」 オレは和ちゃんの服を引っ張りオレの方向へ向けた。と思ったら勢い余って和ちゃんがそのまま前のめりに倒れた。 「キィイイイー」 和ちゃんの形相が変わってオレを睨み付けている。 とまあ、こんな感じで今朝は始まり、宥め賺して握手して和ちゃんはニコニコしながらデイサービス・ゆう倶楽部長浜へと向かった。 フラフラすると言っていたから出発前に血圧を測ると121−87。問題なし。オレも測ろうかと考えたけど、イライラして上がっているのは当然だから止めた。 日々戦だなあ!! 自由が欲しい。 とはいえ、和ちゃんが楽しくやっているか心配にもなってるオレがいるから人間ややこしい。 ★11月4日 「和ちゃん。ご機嫌は麗しいか?」 「ええよ。なんで?」 昨日。デイサービス・ゆう倶楽部長浜から帰宅して直ぐお伺いをたてた。しかし、朝のトラブルは記憶の外らしくご機嫌上々。これは送迎してくれる谷口さんがスコブル優しく接してくれるからで、彼女の介護力をオレはトリプルAと評価している。 そして今朝も、谷口さん運転する車で出陣して行った。 何事もなくデイサービスの送りが済むとホッ!! とする。あーーーヤレヤレだ。 ★11月5日 今朝は最近の朝と比較すると冷え込んだ。それを見越して和ちゃんの肌着を半袖から長袖に。寒暖差が激しいと気を使うことが多い。 ところで昨日、オレは比較的多めに歩いてしまった。一昨日の夜の眠りが普段より深く身体が軽く感じ、ついついアチコチ知人を訪ねた。そして今朝、腰と脚がかなり痛い。腰は厳しい。前屈しようとするとピリピリくる。ギックリ腰をやって以降、腰に爆弾を抱えた状態にあるのだけれど、こういう状態の時、和ちゃんのマイペースに腹が立ってしまう。 今日は意識して怒らないよう努力しよう。和ちゃんは今日、デイサービスがお休みだから。自己申告によると、今朝、特大ウンコ2本爆裂。 ★11月6日 現在時、5日の午後2時54分。オレは一合の酒パックを飲みながらPCに向かっている。和ちゃんはさっき、イチゴヨーグルトのおやつを食べたばかりだけど、オレの約1メートル右隣でオレには理解不能な整理整頓とやらを続行中。 今日、今朝だけの決心だけど、オレはまだ怒りの欠片も発していない。やればできる。とはいえ、その分、ストレスとなって溜まっていくのだろう? かなり沈殿している。 明日は、和ちゃんを送り出したら直ぐにオレも飛び出さないといけないので、今、PCの前に座っているのだけけれど、オレは和ちゃんとプラッツ内の喫茶店でイヒッ!! と突発的に驚いたことがある。 和ちゃんは敬語を使用するのだ。初対面の人とか先生とかには敬語を使う。学校(デイサービス)は別だけど。例えば林病院で林先生の診察を受けるときなど、 「どうですかお加減は?」 「ハイ。どう言うんですか...この人(オレ)が良くしてくれるので調子はヨロシイみたいです」 例えを上げれば切りがないのだけれど、たぶん、初対面の人が日常的挨拶を交わしただけなら痴呆と気付く人は少ないに違いない。 ただ、オレはもうアルツハイマーならアルツハイマーでいいと思っている。和ちゃんを連れてどこえでも出かけていく。一緒に外出して困るのは、和ちゃんがトイレに行きたくなった時、男子トイレに誘導してそこで用を足してもらわないといけないだけだから。 今、オレと和ちゃんの目線が合った。和ちゃんがニコッと笑い、肩をすぼめた。こんな光景を幸せと納得すべきなのだろう。もっとも、オレにとっては、だけれど。 和ちゃんは子供になってしまった。オレだってまだまだ大人に成り切れていないのに。 ★11月7日 終日、落ちついてお過ごしです。周囲の方ととても仲良くしておられ、ありがたいことでございます。 これは昨日、デイサービス・ゆう倶楽部長浜からの連絡帳に記されていたもの。和ちゃんは和ちゃんなりに踏ん張っているようだ。本当は学校には行きたくないのに。しかし、デイサービスに行っている時点では、実際のところどうなんだろう? 凄く楽しそうにして帰宅することが結構多いからなあ! さてと、オレは今朝、なんだか気分がいい。なぜ? 和ちゃんの言葉・仕種がスコブル可愛かったから。オレが洗い物をし終え、和ちゃんと過ごしている部屋に戻ったら、トイレから出て来た。いきなり、 「ウンコが出たんよ二つ。こんなんかなあ(指を拡げて長さと太さを教えてくれる)? あんたにも見て欲しかったんじゃけどなあホンマ!!」 そう微笑みながら話してくれる和ちゃんの笑顔が、オレの感性に清々しく輝いた。 ありがたいことでございます。 今、オレに和ちゃんが問い掛けてきた。 「今日、学校?」 応える。 「今日行ったら、明日・明後日休みじゃから」 「そしたら明日、一緒に・・・・・行こうな」 「OK!!」 (・・・・・)には“買い物”という言葉を入れたいのだけれど、和ちゃんは単語が出てこない。でも、そんなことは大事ではない。 ★11月8日 昨日、オレは髪の毛をカットした。限りなく丸刈りに近い短毛。しかし、格好いい。和ちゃんがデイサービス・和みのときから帰宅して質問。 「おたくはあんた?」 訳すと、 「あなたは野田明宏?」 変身したから疑問に感じたのだろう。その和ちゃん。今は入れ歯を除菌中。笑うと気味が悪い。イヒヒってな感じだ。 ところで昨日、某新聞社記者さんより“新衆議院議員にのぞむこと”ということで意見を求められ、高齢者福祉についてのオレの見解をメールで飛ばしておいた。 さてと、今日・明日と和ちゃんと一緒だ。踏ん張ろう!! ★11月9日 昨日は長閑に一日を過ごすことができた。しかし、なにやら最近、腰痛に悩まされている。腰痛が持病になって15年くらいか? まだ、ウンコが拭けるからいいけど。こういう時、和式トイレで踏ん張っているオレが情けなくなる。 さて、和ちゃんは今、入れ歯を除菌中。 「あれ? 和ちゃん。前歯がねえがな?」 「これ? 今、してもらってるんよ」 “入れ歯”という単語は発せられないけれど、除菌中ということは記憶にあった。 エライ!! ところで、和ちゃんは今日も学校(デイサービス)に行く予定でゴソゴソやっている。教えてやらないと。 「和ちゃん。今日、学校は休みじゃで」 「ホンマ!? 早う言うてん。嬉しーーーい」 今日も長閑に暮らせますように。 そういえば、明日の産経新聞岡山版にオレのコメント150字ほどが掲載されるというメールが入った。 ★11月10日 現在時、9日午後8時20分。NHK宮本武蔵を見た直後の8時1分頃には、自民党幹事長・安部氏の当確がテロップで流れた。なんだか、とっても不思議。 で、和ちゃんは宮本武蔵ファンなのだけれど、どうしてもお目目を閉じてしまう。だから、土曜日の再放送を観させるようにしている。もちろん、オレがセットアップしてやらないと記憶にあるわけもない。 さてと、明日は社会保険労務士micaさまの要請で午前中にある女性と会わなければならない。というわけでこんな時間に書いているのだけれど、お陰様で今日も穏やかな一日が過ごせた。明日はどうなるか計算できない状況だけど、風邪だけは引かせないよう努力しよう ★11月11日 新しい衆議院議員にのぞむこと 母が中度後期のアルツハイマー病と宣告されて一年三ヶ月になる。老人介護を主に取材している私でも未来が真っ暗になった。というより、痴呆介護の現場をシッカリ見てきたからこそ未来に不安を感じたというのが正しいと思う。 新衆議院議員さま。介護現場と真摯に向きあってください。向きあえば向きあうほど、あなたは切なくなるはずですから。良心と両親があるなら。 上記が、昨日の産経新聞岡山版に掲載されたオレのコメントだ。偉そうといえば偉そうだけれど、素直に書いた。 さてと、オレは今朝、早々に原稿を一本仕上げて送信した。和ちゃんも元気にデイサービスへ出陣。雨さえ降ってなければ、とっても気分のいい日なのに。 ★11月12日 今日も、また一日が始まったなあ! なんだかヤッパ寒くなってきたし、そろそろ炬燵の準備にでも入ろうかなあ? 和ちゃんは大きめのウンコを二つ放ったらしく、その名残がトイレに付着していてオレはキレイにフキフキ。色も良かった。 今朝から和ちゃんはタイツを履き始めた。オチンチンを取り出すための前あきのあるタイツを。つまり、オレ用のタイツを履いてるのだけれど、温かいと喜んでいる。 もう、なんでもありだ。 ★11月13日 やらなければならない事が重複すると日記どころではなくなる。和ちゃんが最優先だけれど、日記に優先順位はないからウッチャロウ。今朝はこれをアップするのもめんどくさい。ヤーメタ。 |